Evil Dolce

* AriaLien Sub BLOG *

◆Evil Dolceは樹野花葉(キノハナハ)の過去の作品を更新しているブログです。
◆不思議要素のある恋愛物語をメインに綴っています。
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妖精奇譚

妖精奇譚 1話



時々ニュースで観た事がない?

ある日突然、子どもが忽然と姿を消してしまうって事件。

何日かすると何処からともなく行方不明だった子どもは姿を現して、其の子は何があったのか全く覚えていないっていうの。
 
不思議だよね。
 
そういうの、大人は【神隠し】って云うそうだけれど…
 

本当に【神隠し】なのかな──?

 














「…あれ?」

気が付いたら全然知らない処に立っていた。


 「え、何処?此処…」

確か先刻まで山登り合宿でみんなと一緒に山に登っていて…

 だけど靴紐が解けていたからちょっとだけ屈んで直していた。

直し終えて立ち上がったら──


(全然先刻とは違う風景)
 

「ねぇ、みんな何処にいるの?!猛くん、聡志、山田っちー!!」

一緒に行動していた友達に声を掛けるけれどうんともすんとも何も聞こえない。

「なんで?なんでだよ…つい、つい1~2分の事じゃないか!!」

僕は焦って闇雲に其処ら中を歩き回りみんなを探した。


だけど今居る此処は先刻とは全然違う場所で、何処をどう行ったらいいのか皆目見当がつかなかった。


「なんで…なんで…」

あまりにも突然の事で僕は其の場に座り込んだ。


現実に起こっている事だとは到底信じたくなくてギュッと目を固く閉じて冷静になろうとした。


「あラあラ、意外ト物静カなタイプだワぁ」
「!!」

いきなり頭上で声がして僕は慌てて目を開けた。

「…」

其処にはなんとも形容しがたい綺麗な女の子が立っていた。

「フフっ、意外と可愛イ顔シてルぅ」
「き、君は…」

絶対僕のクラスにはいないタイプの女の子だ。

(こんな綺麗な子…いなかったはず)

「心配しナイで?ちゃントキミは元ノ場所ニ帰シてアゲるカラ」
「え」

鈴を転がしたような声で優しく語りかけられ、やがて女の子は僕の傍にツツッと寄って来た。

「な、何?」

フワッと花のようないい香りが僕の鼻腔をくすぐった。

「…本当にキミ、心ガ綺麗な子だネ」
「?」
「アタシ、キミに決メたヨ」
「な、何を──って?!」

言葉半分にいきなり僕は女の子にキスをされた。

「んっ、ん」
「ふゥ」

(なんでいきなり僕、知らない女の子にキスされてるの?!)

初めての──ファーストキスなのにっ!

女の子の柔らかな舌がスルッと僕の口内に入り込んで、まるではちみつみたいな甘い唾液を沢山含まされた。

「あっ、んふっ、ん、んっ」
「ふフッ、かーワいィ」

収まり切れない唾液が僕の口の端を伝って流れていた。

其れを女の子はベロッと舌で舐めとった。

「はぁ…はぁはぁ…」

僕は息も絶え絶えに女の子の其の仕草を見ていた。

「キミ…本当ゾクゾクするホド美味シぃ」
「えっ」

一瞬女の子の顔が酷く厭らしい大人の女の人の顔に変化したのを見た。

だけど直ぐに僕と同い歳くらいのあどけない少女の顔に戻っていた。

そして次の瞬間、いきなり僕は其の場に押し倒したのだった。

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妖精奇譚 2話



思いっきり押し倒されたのに下の芝生が柔らかな緑の絨毯みたいな感じだったからちっとも痛さを感じなかった。


「な、何…」

あまりの唐突な展開に僕は頭が真っ白になっていた。

僕の上に跨った女の子は着ていた薄い生地の服をスルスルと脱ぎ始めた。

(わっ!)

「あ、あのぉっ!!」

初めて見た女の子の裸に、僕は体中に熱が帯びたのを感じた。

「ふフっ、其ノ反応…本当ニ可愛ィ~」
「…」

女の子の方は全然恥ずかしがっていない。


(だけどこれって…)


この展開って…


(まさか──!)

「せイカァーい!キミが考エてイる通リだヨ」
「えっ…!な、なんで僕の考えている事っ」

(この女の子は僕が何を考えたのか解ったって云うの?!)

「解ルンだヨ。アタシはキミの考エてイル事、ぜェーンブ解ッテいルンだヨォ」
「あっ!」

いつの間にか着ていたジャージを脱がされて僕はあられもない姿になっていた。

「ワァオ…もォおッキくなッテルじャナぃ」
「あっ…あ!」

僕の半勃ちになっているモノを女の子がギュッと握る。

「まダ幼いネ、やッパリ…小ブリでこッチモ可愛ぃ」
「ひゃっ」

小ぶりで──という言葉にちょっと…いや、かなりショックを受けた。

多分平均的なんだろうと思っていた自分が恥ずかしかった。

もっとも誰かと比べた事もなかったから、どれくらいの大きさが平均かなんて解らなかったんだけれど。


──と、僕がそんな事を考えている間にも女の子は僕のモノをシコシコと擦っていた。


「あっ!あっ…うっ」
「ワァ…すゴォイ…大きクナッて来たヨ」
「ふぇ」

もう限界が近かった。

ざわざわとお腹の奥から熱いものが競り上がって来て、思いっきり吐き出してしまいたい衝動に駆られた。

「も…もう…出る──」
「アっ、出すナラこッチニだヨォ」
「え─── ?!」

いきなり僕のビンッと勃っているモノ目掛けて女の子はグッと腰を下した。

「あっ!!あっあぁぁぁっ」
「ンっ、あハッ…キ、気持ちィィー!」

グボグボと僕のモノを飲み込んで行く女の子の熱くヌルヌルとした穴にとてつもない痛気持ち良さを感じた。

「ふぁ…あっ、あっ…」
「ン、痛いィ?男の子モ初めてッテ痛イモノなノ?」
「ん…ふっ…」

女の子が腰を回して円を描く。

女の子の中に納まっている僕のモノは温かな粘膜に包まれて、其れは次第にとんでもない快感をもたらして来た。

「あっ…はぁ…気持ちいいっ」
「オっ、気持チ良くナッて来たかィ?ンじャ、激しクシてイィ?」
「え」

緩やかな腰の動きをしていた女の子は僕にチュッとキスをして、屈むようにしてグッと深く結合を深めた。

「はぁっ!んっ、あっ!」
「ン…キミ…すごイ…あッ、大きクナッてるヨォ」

激しく上下に腰を振る女の子に合わせる様に填められている処からはぐちゅぬちゃくちゅと凄く厭らしい音が響き渡っていた。


「あ、あっ、あぁぁ、あぁぁぁ」
「ンっ、フぁ…ンっ、ンッ」

激しいぶつかり合い、そして次第に競り上がってくる何か。

其の時は突然やって来た──


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妖精奇譚 3話



キュゥと女の子の中が締まって僕のモノを絡め取った瞬間、僕は感じたままに精液を吐き出していた。

「あ、あ、あっ…ん…んはぁ──」

ドクドクと止め処なく女の子の中に注ぎ込まれる感覚を僕は女の子の下でただ茫然と感じていた。

「…ふフッ…ア…はァン、気持チいィ~最高、キミ!」
「…」

恍惚とした表情で高らかに叫ぶ女の子の太ももには中に収まりきれなくなって滴って来た僕の精液が垂れていた。

(こんな…これって…赤ちゃんが出来ちゃうんじゃ…)

学校で習った範囲の知識で僕は今、自分が置かれている状況に次第に恐ろしさを感じて来た。

徐々に僕のモノが萎えて、ズルりと彼女の中から抜けた。

「はァン…もウ終わっチャッたカァ」
「…」

女の子は名残惜しさうに僕の萎んで濡れているモノをペロペロと舐めた。

「うっ!」

其の気持ち良さにまたあの感覚が蘇って来た。

「おリョ、まタ硬くなッテ来タヨ」
「!」

女の子の顔がパァと明るくなって、モノを舐める速度を速めた。

「あ、あのっ、ちょっと!」
「あンッ!」

僕は気持ちを奮い起こして、思いっきり女の子をドンッと上からどかした。

「き、君は一体何を…ど、どうしてこんな」
「ふフッ、そッカ…ゴメんネェ、アタシ、ガッつキ過ぎテちャンとキミに状況説明しテなカッたヨネ」
「そ…そうだよ…」

ドキドキと高鳴る胸を押さえながら僕は女の子のあられもない姿をチラチラと見ながら説明を求めた。

「キミはネ、妖精に気に入ラれタンだヨ」
「…」

女の子の発言は僕の予想を遥かに超えた酔狂なものだった。

しばし呆けてしまった僕だったけれど、慌てて頭の中を整理しながら話を続けた。

「え…何?よ…妖精…?」
「そォ、妖精。ツマりアタシは妖精ナんダヨ」
「!」

妖精だと云った女の子は僕に後ろ姿を見せた。

其の背中には小さいながらも薄く七色に光るビニールみたいな羽らしきものが生えていた。


「なっ!ななな…」
「アタシは妖精のシャナン。今ネ、最初の発情期を迎エて子どモヲ産むたメに人間ノ男ノ子の子種が欲しクテ探しテいタとコろダッタの」
「こ、子ども…子種…?」
「妖精ニはネ、男ッテ存在シナいノ。あ、他の種類ノ妖精はどウダカ知らナいケド、アタシの種族ノ妖精には女シカいナイの。ダカらネ、産マれテかラ最初ニ迎えた発情期カらジャンジャン子どもヲ産んで種族を繁栄させナくっチャイけナイんダヨ」
「…」
「其ノたメニハ人間の…年若イまだ女ノ体ニ挿入レタ事のないモノを持ツ心の綺麗ナ少年ノ精子ガ必要ナんダヨ」
「そ…其れって…」
「アタシは子ドもヲ産むたメにキミと交尾しタッて訳」
「!!」


こ、子ども?!


妖精との間に?!


「な…な」

あまりにも現実感のない馬鹿らしい話にどう対処していいのか解らない。

パニック状態の僕を差し置いて、女の子──シャナンは構わずに話を続ける。


「キミを見かケタ時、キミかラ綺麗なオーラを感ジタんダヨね。其れヲ見た瞬間、アタシはコノ子ノ精子ガ欲しイ、こノ子ノ子どモが産ミたイッテ思っタノ」
「…」
「受精出来タらキミをチャンと元ノ世界に帰しテアゲるカラ。ネェ?もウしばラくアタシと子作リシてクレない?」
「…」
「ネ?」

女の子の上目遣いのお願いポーズは壮絶に可愛いかった。

其れに心が綺麗だって云われても僕にだって人並みに性欲とか…ある訳で…

「あ、あの…僕…まだ13歳で…未成年で…其の、子どもの養育費とか親権とか…そういうの本当、全然解らないんだけど…」
「─── へ」
「仮にこ、こ、子どもが出来ても、僕には責任が取れないっていうか──」
「………………ブッ」
「ブッ?」
「あ、アははハハはハはハハハはっ!あ、当タリ前じゃナぃ!キミ、面白いネ!」
「?!」

いきなり大笑いし出した女の子を見て、僕は妙に妖精らしくないなと思ったのだった。


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妖精奇譚 4話



シャナンと名乗った妖精は執拗に僕に絡みついていた。


「んんっ、あ、あぁぁっ」
「フぁ…あァン、もット、モっト奥ニ注ぎ込んデェェ」


ほんの数時間前までは初心(ウブ)で性的な事なんて全く知らなかった僕だったけれど、シャナンとの子作りという行為は僕を確実に変えて行った。


「はぁはぁ…ん──」
「やッパり…若イ子っテ体力があルんダネ。イっテモ直グに復活スるヨ」
「…」

いや…

(いくら若いからって限界がない訳じゃなくて…)

現にもう僕のモノからは何も出てこない状況になっていた。


「あ、あの…もう…ちょっと休憩しない?」
「えェーなンデェ?!」
「だ、だってもう…君の求めるものは何も出て来なくて…」
「イイよォ」
「え」

シャナンがチュッと僕にキスした。

「アタシ、精子が欲しイだケジゃナクて…キミとこウイう事スるノ、好キ」
「~~~」

目的がちょっと変わって来ていないか?とも思ったけれど…

其れは僕も同じで…

「…ぼ、僕も」
「ン?」

先刻から沸々と感じていた事を思い切って云ってみる。

「僕も…君と…こういう事するのが…好き、かも」
「…」
「こ、心が…君に…か、傾いている、気がする」
「…」
「──はっ!」

(これじゃまるで告白じゃないか!)

と云ってから気が付いた僕。

(僕はなんて事を──!)

ほんの数時間前に出逢ったばかりの女の子に!

しかも相手は妖精の女の子なのに!

種族からして違うのに僕はなんて事を…

(シャナンは僕の精子だけが欲しいのに…)

子どもを作るのに必要だから…

ただ其れだけで僕とこういう事を──


「…ご、ごめん」

おかしな事を云ってシャナンを呆けさせちゃったなと気持ちが沈んだ──けれど

「アタシもキミが好キだヨ!」
「えっ!」

ギュッとシャナンに抱きつかれてドキッとした。


「アタシ…人間ノ男ノ子はたダノ子ドもヲ作るタメの道具だッテ思ッてイタ」
「!」
「ダッテそウイう風ニ教えラレテ来タかラ。必要なノハ綺麗ナ精子だケ。其れヲ貰ッテ受精シたラもウ必要ナイ。人間ハ元ノ世界に帰シテ…其れッキリ。モぅ一生関わル事ナンてナイんだッテ」
「…え」
「だケド…だけドネ、アタシ、変ナんダ。キミの事…そンナ風ニ思えナクて…受精シてカラだッテズっト傍にいテ欲シいッテ思ッてル」
「…シャナン」

ジッと見つめられ僕の胸は張り裂けそうに高鳴っていた。

「キミが好キで好キデ…こンナ気持チ初メてダヨ」
「シャナン!」

シャナンの其の言葉を訊いた瞬間、もう何も考えられなかった。

僕が今どういういう状況で、どんな目に遭っていて、これからどうなって行くかなんて…

何も考えられなくて…

ただ今は、がむしゃらにシャナンを求める事だけしか考えられなかった。


「ダケど…キミの事、大好キだケド…やっパリ一緒にハいラれナイ」

(え…)

「種族、環境、時間──全テノもノガ違いスぎルヨ」

(なに?)

「だカラね、やッパりキミは、ちゃンとキミの世界ニ戻らナクちゃダメなンダ」

(シャナン──?!)











──最後に思い浮かべたのは誰の名前だったか?








『今月7日の学校行事から行方不明になっていた中学1年生の男子生徒は一週間後、不明となった山中から無事に保護されました。男子生徒に目立った外傷はなく、健康状態も良好との事です。警察による会見では少年は不明時から発見時までの記憶が曖昧で、何処で何をしていたかの詳しい話は未だに訊き取れない状況だという事です』


病室のテレビから流れる声は多分僕の事を云っているのだろうとぼんやり聞いていた。


(……)

あれは一体なんだったのだろう。


何かとてつもない経験をしたような気がするのだけど…


何があったのか僕は全く思い出せなかった。


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妖精奇譚 5話




季節は葉桜を過ぎ、そろそろ夏服に衣替え──という頃だった。

私の目に映る景色はちょっとだけ人とは違っていた。

(あっ!)

そんな視界に一際眩しく映るものが私の心に明るい日差しを差し込ませた。


「久住(クズミ)くーん!」

お目当ての彼を見つけて私は足早に駆けて行った。

「久住くん、おはよう」
「…」
「先刻メールで回って来たんだけど、今日担任の下川先生、休みなんだって」
「…」
「だからきっと古典は自習になるよ」
「…」

(うーん、相変わらず無口だなぁ)

いつもと変わりのない彼の様子に安心していいやら残念やら、色々複雑な気持ちが湧いて来ていた。


「おはよー由真(ユマ)」
「あっ、おはよう、みちる──って、久住くん!」

友だちのみちるに話しかけられている隙に久住くんはスタスタと先に行ってしまった。

「あぅ…失敗…」
「由真、まだ追いかけてるの?久住の事」
「だって…好きなんだもん」
「いい加減諦めた方がいいんじゃない?久住って…ちょっと特殊だし」
「特殊?」
「あ」

みちるは明らかにしまったという様な顔をして私から視線を外した。

「ねぇ、特殊ってどういう事?」
「あーごめん、何も訊かないで!つい口が滑って」
「あのねぇ、其処まで云っておいて訊かなかった事に──なんて出来ると思う?!」
「あぁー本当勘弁して!こっちまで呪われちゃうから~」
「! 呪われるって…」

なんだか物騒な事を云うなぁと思った。






「神隠し?!」
「しーっ!黙って!大声出さない!」
「ご、ごめん」

みちるの意味深発言が気になった私はどうしても知りたい、教えてくれなきゃずっとみちるに付きまとって耳元で『教えてよ』と囁くから、と脅してようやく教えてもらえる事になった。

「本当これ、マジで呪いかかっているからさ…云いたくなかったんだけど…」
「大丈夫!私が呪いからみちるを護ってあげるから!!」
「ぷっ、由真が云うと本当になんとかなりそうだから不思議だね」
「うん、まかせといて!」

ドンッと胸を叩いておどけてみる。

大好きな久住くんの事に関する事ならどんな事をしても訊きたいと思った。

「じゃあ話すね──実はこれ…久住と同中だった子ならみんな知っているんだけど、久住って中1の時に神隠しにあった事があるの」
「…神隠し」
「学校行事の山登り合宿の最中に忽然と姿を消してさ…一緒にいた男子とか先生とかすっごく探したんだけど全然見つからなくて、警察とかも動き出してそりゃもう凄い騒ぎになったの」
「…」
「でも一週間後、いなくなった場所に倒れてていたのを発見されて、怪我とかおかしな所もないっていうんでまぁ一件落着って事になったんだけど…警察が色々調べても事件か事故かも解らないままうやむやになったって感じで。でもどうしたって変でしょ?一週間も何処にいたのか、本人全然記憶がないって云うんだよ」
「記憶が?」
「うん…其れ以来久住の事を気遣って周りは腫物に触る様な態度になっちゃって…久住も何か以前とは性格とか変わっちゃったから余計にみんな戸惑っていたんだよね」
「…」
「で、時間が経つと色々ちょっかいを出してくる馬鹿な男子が出て来る訳よ。神隠しを大げさに囃し立てて、久住の事を危ない奴みたいな感じで騒いでちょっかいを出す奴が」
「酷い…」
「だけどね、そうやって久住の神隠しの件を大げさに茶化したりする男子は…次々に原因不明の事故に遭ってしまったの」
「えっ」
「車に轢かれたり、階段から転落したり、溺れたり、色々。幸い死ぬって事までにはならなかったけどね──以来久住の神隠しの話をすると呪われるって噂が立って、誰も何も云わなくなったって訳」
「…そんな」


初めて訊いた久住くんの過去。

其れはあまりにも衝撃的な話で…


(神隠し…)


其のキーワードに何故か胸がざわついてしまう私だった。

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樹野 花葉

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