民の苦しみはわらわの苦しみでもある


『行かれるのですか?』
『勿論』


民の願いはわらわの願いでもある


『私が止めても…行くと仰るのですね』
『行く』


民が危機に瀕している今、このわらわが行動を起こさなくてどうする


『姫様』
『時間だ』


数少ない側近を置き去りにして、わらわはひとり果てしない未知の旅に出ようとしていた。


『ルオータ、其方はどうか…此処でより多くの民を救ってやってくれ』
『其れは勿論』
『わらわは必ず見つけて来る』
『信じております』
『わらわがいない間の事をおまえに押し付けてしまう無体を赦してくれ』
『其れが私の姫のご意思とあらば甘んじて受け入れます』
『ありがとう、ルオータ』
『どうか、どうかお気をつけて…姫様』
『…あぁ』
『姫様にあらん限りのご多幸を』
『暫しの別れだ』

最後に見た愛おしい男の顔は今まで見た事のない程に穏やかな表情をしていた。

もう一度其の顔を見るためにわらわはひとり過酷な旅時に出発した。






──母星を出発してからどれ程の年月が過ぎただろうか


(あれが…!)

遠く見えていた青い点が徐々に大きくなって来る。

伝承にあった通り青くて綺麗な星だと思った。

こんな綺麗な星が存在している奇跡に目が眩んだ。

其の美しさがあまりにも故郷の星の有様と違い過ぎて胸が痛んだ。


痛む胸を抱えた瞬間、眩しい光と身を焼けつくすような熱さを感じ、あっという間に意識は無くなった──








「──あれ、何か光らなかった?」
「あんあんっ…な、何…がぁ」
「今、空にこう…スーッと」
「あん、そ、空なんて今、あたし見れないでしょうがぁ…あ、あっ」
「あぁ、そうか…」

其れもそうだなと思った。

俺の上に跨って騎乗位でバコバコ腰を振っていたら俺の顔しか見えないよなと納得した。

(でもなんだろう…先刻の光)

何となく気になって仕方がない。

「あ、あぁぁ!イ…イくぅぅぅ~」
「…あっ」

俺の上で喘いでいた先輩の中がキュゥと締まった。

と、同時に俺のモノを締め上げたのが解ったけれど、特に強い射精感には襲われなかった。

(先輩でもダメだ)

「はぁはぁはぁ…あっ…ねぇ…気持ち良かったぁ?」」
「うん、気持ち良かった」
「──の割には出てないわね」
「…」

ズルリと俺のモノを抜いた先輩はしげしげと眺めていた。

「本当…霧(キリ)くんって淡白なのね」
「いや、別にそうでもないですよ」
「ミスキャンパスのあたしと青姦というシチュエーションでもイかないなんて」
「すみません」

なんて言葉通り本当にすまないとは思っていなかったけれど一応しおらしい振りをした。

今はただ、先刻の流れ星が気になって仕方がない俺。

(早くあれが何だったのか確かめたい)

そんな衝動がやたら胸いっぱいに広がっていたのだった。


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