時々ニュースで観た事がない?

ある日突然、子どもが忽然と姿を消してしまうって事件。

何日かすると何処からともなく行方不明だった子どもは姿を現して、其の子は何があったのか全く覚えていないっていうの。
 
不思議だよね。
 
そういうの、大人は【神隠し】って云うそうだけれど…
 

本当に【神隠し】なのかな──?

 














「…あれ?」

気が付いたら全然知らない処に立っていた。


 「え、何処?此処…」

確か先刻まで山登り合宿でみんなと一緒に山に登っていて…

 だけど靴紐が解けていたからちょっとだけ屈んで直していた。

直し終えて立ち上がったら──


(全然先刻とは違う風景)
 

「ねぇ、みんな何処にいるの?!猛くん、聡志、山田っちー!!」

一緒に行動していた友達に声を掛けるけれどうんともすんとも何も聞こえない。

「なんで?なんでだよ…つい、つい1~2分の事じゃないか!!」

僕は焦って闇雲に其処ら中を歩き回りみんなを探した。


だけど今居る此処は先刻とは全然違う場所で、何処をどう行ったらいいのか皆目見当がつかなかった。


「なんで…なんで…」

あまりにも突然の事で僕は其の場に座り込んだ。


現実に起こっている事だとは到底信じたくなくてギュッと目を固く閉じて冷静になろうとした。


「あラあラ、意外ト物静カなタイプだワぁ」
「!!」

いきなり頭上で声がして僕は慌てて目を開けた。

「…」

其処にはなんとも形容しがたい綺麗な女の子が立っていた。

「フフっ、意外と可愛イ顔シてルぅ」
「き、君は…」

絶対僕のクラスにはいないタイプの女の子だ。

(こんな綺麗な子…いなかったはず)

「心配しナイで?ちゃントキミは元ノ場所ニ帰シてアゲるカラ」
「え」

鈴を転がしたような声で優しく語りかけられ、やがて女の子は僕の傍にツツッと寄って来た。

「な、何?」

フワッと花のようないい香りが僕の鼻腔をくすぐった。

「…本当にキミ、心ガ綺麗な子だネ」
「?」
「アタシ、キミに決メたヨ」
「な、何を──って?!」

言葉半分にいきなり僕は女の子にキスをされた。

「んっ、ん」
「ふゥ」

(なんでいきなり僕、知らない女の子にキスされてるの?!)

初めての──ファーストキスなのにっ!

女の子の柔らかな舌がスルッと僕の口内に入り込んで、まるではちみつみたいな甘い唾液を沢山含まされた。

「あっ、んふっ、ん、んっ」
「ふフッ、かーワいィ」

収まり切れない唾液が僕の口の端を伝って流れていた。

其れを女の子はベロッと舌で舐めとった。

「はぁ…はぁはぁ…」

僕は息も絶え絶えに女の子の其の仕草を見ていた。

「キミ…本当ゾクゾクするホド美味シぃ」
「えっ」

一瞬女の子の顔が酷く厭らしい大人の女の人の顔に変化したのを見た。

だけど直ぐに僕と同い歳くらいのあどけない少女の顔に戻っていた。

そして次の瞬間、いきなり僕は其の場に押し倒したのだった。

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